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【脱ビギナー⑦】ブレイクスルー!高強度・短時間【ロードバイクで巡行30km】
by: 永平 宏行

脱ビギナーバナー

 

 

 

 

世に広まっている

「ロードバイク、脱ビギナー」
の基準。

 

 

 

 

時速30kmで巡行

 

 

 

 

達成をターゲットに、

 

 

 

 

「ロードバイクで
 速くなる方法」

 

 

 

 

を、お節介にも全8回の連載でご紹介するブログの第7回です。

 

 

~シリーズリンク集~

 

①速さは何で決まる?

②走りのベース其の壱・フォーム/ポジション

③走りのベース其の弐・ペダリングスキル

④走りのベース其の参・ライディングスキル

⑤ちょっとの努力で速くなろう!

⑥フィジカルのベース、低強度・長時間

⑦ブレイクスルー!高強度・短時間

⑧トレーニングは俯瞰的に

 

 

 

 

今回は、連載の本題「フィジカル強化」の後編、

 

 

 

 

高強度・短時間

 

 

 

 

 

いよいよ、フィジカルのベースにトッピングする「強さ」についてのお話です。

 

 

 


正直に言って、つらい領域ですが、
でも、抜群に効果の高い
トレーニングをご紹介します。
※効果には個人差があります

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 

 

 

恐らく前回紹介したメソッドを継続する事で、時速30km/hで巡航できるフィジカルは獲得できるかと思います。つまり、前回でこの連載の目的は達成してしまった訳ですが…

 

 

 

 

仮に30km/h巡行が出来たとしたら、

 

 

 

 

 


ちょっとが出ませんかw 

 

 

 

 

 

 

低強度・長時間の運動で、トレーニングの習慣がついたなら、

 

 

 

 

 

 

せっかくだから、
その、のぞいてみませんか?

 

 

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photo by Kensaku SAKAI(FABtroni+camera)

 

 

 

 

 

 

強制はしませんがw、ご興味があればぜひご確認頂ければと。ホビーであっても「イベント」「レース」を意識し始めたら、絶対に役立ちます。

 

 

 

 

 

 

今回取り扱うのは、下図の高強度・短時間のトレーニング。

 

 

 

 

自転車乗りのフィジカル向上モデル2

 

 

 

 

 

前提として、
ベースが出来ていること
が条件です。 

 

 

 

 

ここで言うベースとは、フォームやスキルと、フィジカルの両方を指します。ベース構築が不十分なまま高強度のトレーニングを行うと、強度に体が負けてしまい、非効率なフォームやペダリングが固定化されてしまう恐れがあります。

 

 

まずはベーストレーニングで走りの基礎を身につけた上で取組むようにしてください。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

前置きが長くなってスミマセン。
ここからが本題です。

 

 

 

 

高強度トレーニングは大きく以下の主観的運動強度のゾーンに分けられます。

 

 

 

 

  • きつい
  • かなりきつい
  • きわめてきつい
  • 最大!

( ゚Д゚)!

 

 

 

 

 

 

 

 

…もう少し、ブレークダウンしてみましょう。

 

 

 

 

  • きつい
    持続時間:60分前後
    イメージ:一定ペースでこなす長丁場のヒルクライム
    パワートレーニング指標:L4(FTP比91%~105%) Lactate Threshold 乳酸閾値
  • かなりきつい
    持続時間:5分前後
    イメージ:ハイペースで登れる短めの丘
    パワートレーニング指標:L5(FTP比105~120%) VO2max 最大酸素摂取量
  • きわめてきつい
    持続時間:1分前後
    イメージ:高強度で一気にこなせる短い坂
    パワートレーニング指標:L6(FTP比121~150%) Anaerobic Capacity 無酸素運動容量
  • 最大
    持続時間:数十秒
    イメージ:最大パワーのゴールスプリント
    パワートレーニング指標:L7(FTP比151%~) Neuromuscular 神経筋パワー

 

 

 

※FTP:Functional threshold power(機能的作業閾値パワー)の略。
 1時間持続可能な上限のパワー値。持久的運動能力の指標。
 すっごく平たく言うと、そのライダーの戦闘能力です。

※パワートレーニング指標:FTPを基に設定する運動強度の基準。LEVELの略称「L」で表す。
 ZONE(略称「Z」)と同義。通常7段階に分類される。

 

 

 

 

 

 

いきなり情報が多くなりました…
そして、
「パワートレーニング」
なる単語も登場。

 

 

 

 

 

 

そうです、高強度・短時間トレーニングは原則、
「パワーメーター」「出力(パワー)」を測定して行う、
「パワートレーニング」なのです。

 

 

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prod_himg_sgxca500_0 ペダモニ高効率

 

時系列グラフ_180425

 

 

 

 

 

 

 

「前回紹介された心拍計も運動強度を測るんでしょ?パワーメーターって高いって聞くし、心拍計じゃダメなん?」

 

 

 

 

100%ダメ、とは言いませんが…
できればパワーメーターを使って頂きたい!

 

 

 

ベーストレーニングレベルであれば、心拍計でも十分です。しかし、短時間・高強度トレーニングにはパワーメーターは必須です。何ならベーストレーニングレベルでもパワーメーターの方がトレーニング精度が上がるので、予算さえ許せばお薦めしたいくらいです。

 

 

なぜパワーメーターかというと…

 

 

 

 

パワーメーターの方がより
正確に運動強度を測れるから

 

 

 

 

です。

 

 

 

 

【パワーメーターが短時間・高強度のトレーニングに向く理由】

  • 心拍は運動負荷に対して遅れて上昇(反応)する。これは運動強度そのものではなく、運動負荷に対して心臓がどの程度頑張っているか、という体の反応度合いを計測しているから

 

  • 対して、パワーメーターは運動の結果そのもの(出力)を瞬時に数値化できる

 

  • 心拍の場合、同じ運動負荷でも疲労、気温、緊張などの影響を受けて数値が変化するが、パワーは純粋に運動により出力された結果を示す

 

  • よって、パワーメーターは短時間・高強度の運動強度を正しく評価できる。タイムラグが無い、正確な運動強度の計測・コントロールが可能

 

 

 

 

参考:インターバルトレーニング中の心拍とパワーの推移比較

 

時系列グラフ_180425_2

 

インターバル中の疲労の影響が遅れて現れ、
回を追うごとに心拍が上昇しているのがわかる。
仮にこのトレーニングを心拍ベースで行ったなら、
回を追うごとにパワーが下がってしまい、
効果の低い非効率なトレーニングになってしまう。

 

 

 

 

 

 

パワートレーニングについては、こちらの特設サイトでより詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

 

 

特に「普通のおっさんがやってみて、どのぐらい効果があったか?」について熱く語っていますので、ぜひ!

 

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「パワートレーニングが短時間・高強度に向いているのは分かった。で、具体的にはどんなトレーニングをするんだい?」 

 

 

 

 

 

 

基本的な考え方は心拍トレーニングと同じで、ターゲットゾーン内のパワー値を一定時間維持するトレーニングをします。

 

 

前回の心拍ベースのLSDや耐久走と違うのは、耐久走が一定・長時間の「ペース走」であったのに対し、高強度・短時間トレーニングは「インターバル走」である点です。高強度で刺激を与えた後に、低強度のレスト(不完全休息)を挟むのを規定回数繰り返すアレです。

 

 

 

 

ペース走とインターバル

 

 

 

 

その「高強度の刺激」「低強度のレスト」、それぞれの強さと時間、そして「回数」の組み合わせはほぼ無限にある訳ですが、前述した強度ゾーンに当てはめれば、それほど難しいものではありません。

 

 

「イメージ」と表現していた箇所がそのまま「トレーニングで強化したい目的」となります。そして「持続時間」を分割してインターバルにしたり、あるいはそのままの時間で繰り返してインターバルをします。

 

 

以下に目的・強度別のメニュー例を示します。
じてトレさんに掲載されているメニュー等を参考にしました)
 ※RESTは原則L1(回復走=「楽」なレベル)で
 ※L1(回復走)~L2(耐久走)レベルでのアップ15分、ダウン10分も必ず実施

 

 

 

 

 

  • 強化目的:長丁場のヒルクライム、独走力強化
    目標持続時間:60分前後
    パワートレーニング指標:L4(FTP比91%~105%)
    ⇒メニュー例
    ①2× L4 20min REST 5min
    ②3× L4 7min REST 5min
    ※①のメニューの強度をFTP88~94%で行うものを特にSST(Sweet Spot Training、もしくはL4下)といい、FTP向上効果が高いトレーニングとして知られています

 

  • 強化目的:短距離の丘、ロードレースの逃げ
    目標持続時間:5分前後
    パワートレーニング指標:L5(FTP比105~120%) 
    ⇒メニュー例

    ①5× L5(FTP比120%) 3min REST3min
    ②5× L5(FTP比105%) 5min REST5min

 

  • 強化目的:短い坂、ロードレースのアタック
    目標持続時間:1分前後
    パワートレーニング指標:L6(FTP比121~150%) 
    ⇒メニュー例
    ①6× L6(FTP比130%) 90sec REST3min
    ②8× L6(FTP比150%) 60sec REST3min

 

  • 強化目的:ゴールスプリント
    目標持続時間:数十秒
    パワートレーニング指標:L7(151%~)
    ⇒メニュー例
    ①4~7× L7(最大限) 30sec REST4min
    ②15× L7(最大限) 30sec REST1min

 

 

 

 

参考:2× SST 20min REST 5minの実施例

 

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画像はバーチャルサイクリングアプリ「ZWIFT」のワークアウト結果。
SST強度20分間を、5分のレストを挟んで2回行った様子がグラフでわかる。
ZWIFTおじさんからOK評価を頂いていますw
(ここでもパワー値は一定でも心拍数が上昇している様子が分かる)

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

パワトレするなら
絶対「室内トレーナー」

 

 

 

 

パワートレーニングをする上でぜひともお薦めしたいのが、

 

【室内トレーナー】
ローラー台とも言います。

 

室内で自転車のトレーニングができるので、高強度・短時間の追い込んだトレーニングでも周りを気にせず、遠慮なく負荷を掛けることができます!

 

 

信号待ちや車の往来に邪魔されずに「走る続けられる」のもメリットです。市街地特有のちょっと走ってはすぐ止まって…を繰り返すような環境では、トレーニング効率が下がってしまいますからね。

 

 

さらに雨でも雪でも365日、早朝でも深夜でも、天候や学校・仕事等のスケジュールに左右されず隙間時間を活用して自転車に乗れます♪
※特に早朝・深夜は近隣への音・振動に注意しましょう

 

 

また、精度の高いパワーメーターを内蔵したモデルなら、自転車に付けるパワーメーターが無くてもパワートレーニングができますよ。

 

  

 

 

船橋店ZWIFTコーナー2

 

最もポピュラーなのは写真のように後輪に装着して、負荷を加えるもの。

 

 

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こんな雪の日でも台風でも室内なら安全にトレーニングできます!

 

 

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ここ数年盛り上がりを見せているバーチャルサイクリングアプリ「ZWIFT」
これに対応している機種なら単調になりがちなインドアトレーニングを
飽きずに楽しむことが出来ます!
「風景が変わる」「仲間がいる」「競い合える」から楽しい!

ZWIFTについて詳しくはこちら↓

 

 

ZWIFT小バナー

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

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 話をトレーニングに戻しまして…

 

 

常に基本は忘れずに!

 

 

 

 

前回紹介したこちらの図。

 

 

ベースと頂き

 

 

 

低強度・中強度を経て、高強度トレーニングを行う段階に入っても、自転車の基本はベースの能力・スキル。高強度のトレーニング比率を増やしても、低強度・中強度をゼロにすることなく、継続して取組みましょう。さらなるベースアップやスキルアップ、ダイエット効果が期待できます。

 

 

 

 

 

 

また、少し極論ではありますが、

 

 

 

つらい高強度トレーニング

 

 

楽な低強度トレーニング

 

 

 

は、時間効率が異なるだけで、効果はほぼ一緒という考え方があります。イメージとしては下図のように強度と時間の積である「面積」が同じなら、効果が一緒、というもの。

 

 

つらいトレーニングはメンタル的に続かない…という方は、時間(=乗り込み距離)はかかりますが「楽で続く」低強度~中強度トレーニングを長期間継続するのもひとつの方法です。

 

 

運動強度と時間の関係イメージ

 

 

 

 

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低強度のライドは、疲労を抜くためのアクティブリカバリーライドや、純粋にライドやランチを楽しむ目的のグループライドなど「息抜き」にも活かせます。

 

 

カツカツに高強度で乗るだけでなく、あえてテンションを下げることで、長く・楽しく自転車に取り組めますよ。

 

 

 

 

次回は、トレーニングに取り組む上で意識して欲しい「全体感」についてお話しします。地味ですが、トレーニングで行き詰らないために大事なテーマです。

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 

 

このブログが、脱ビギナーの関門、

 

 

 

時速30kmで巡行

 

 

 

 

を突破するお役に立てれば幸いです。
この関門を突破できれば、ロードバイクで

 

 

 

もっと速く、もっと遠くへ、もっと楽しく

 

 

 

行けるここと思います。
楽しく、気持ちいいロードバイク。
脱ビギナーを果たして、
これからもず~~っと楽しんでください!

 

 

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【脱ビギナー、30km/hで走る!
 エンジョイライダーのためのレベルアップ講座】

 

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⑧トレーニングは俯瞰的に

 

 

 

 


 

 

 

 

 

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