2017/06/12 17:17
【ヒルクラ10%】目指せ、パーソナルベスト!【⑥番外編・機材】
by: 永平 宏行
このブログは、
・45歳
・10年のブランクライダーが
・パワトレで
・ヒルクライム上位10%に
・1年で入る
楽しくも苦しいチャレンジ
「ヒルクラ10%」
の記録です。
パワトレの専門用語については↓こちらで解説しています。
「ヒルクラ10%」第6回目の今回は、
ヒルクライムとは切っても切れない?
機材について、番外編として紹介します。
ヒルクライムと機材がなぜ切っても切れないかと言うと、
パワーウェイトレシオ(PWR)に影響する
からです。
PWRについては、第4回「速く登る方法」でもご紹介しましたが、重力に逆らって「ライダー+自転車+装備」を「持ち上げる」のがヒルクライム。
ライダーも、自転車も、装備も軽いに越したことはありません。
これらの重量が少なければ、必要なエネルギーも少なくて済みます。
一番大きなウェイトを占めるのがライダーの体重ですが、その次は自転車です。
体重を減らすには「ダイエット」という難敵に挑まなければなりません。
ダイエットは長期的に取り組まないと効果が出ませんが、自転車の重量は、努力せずとも短時間で減らせます。
(それなりの投資は必要ですが…)
だから、機材(の軽量化)とヒルクライムは切っても切れない関係なんですね。
実際、ロードバイクの重量がどの程度違うか大まかに見てみましょう。
10kg台:スチールフレームに入門コンポで組まれたバイク
9kg台:アルミフレームに入門コンポで組まれたバイク
8kg台:アルミフレームに中級コンポで組まれたバイク
7kg台:カーボンフレームに中級コンポで組まれたバイク
6kg台:カーボンフレームに上級コンポで組まれたバイク
5kg台:カリッカリに軽量化したスペシャルバイク
一口にロードバイクと言っても、これだけ重量に幅があります。
(イメージを掴むための、あくまでざっくりした比較なので、カーボンフレームに入門コンポとか、他の組み合わせは除いています)
では、重量差がタイムにどの程度影響するかも見てみましょう。
距離24km、高低差1255mのMt.富士ヒルクライムを想定して、
「ヒルクライム計算」でシミュレーションしてみましょう。
(↑いつもお世話になってます!)
ライダー体重63kg、ウェアやシューズ等の装備重量1kgとして、7kgのバイクと9kgのバイクで同じパワー(200w)で登ったらどれだけタイムに差が付くか?のシミュレーション。
(その他の条件はサイト上の規定値を使用)
7kgのバイク:1時間29分30秒(ぎりブロンズ圏内!)
9kgのバイク:1時間31分15秒(ブロンズならず…)
この条件下では2kgの差で1分45秒の差が付きました。
そして同じ労力(パワー)なのに、片やブロンズ、片や圏外。
この差を大きいとみるか、小さいとみるか?
富士ヒルのブロンズ目指して、1年間取り組んできた努力が、機材2kgの差で達成出来るか出来ないかが決まってしまう…。
物で解決できるなら、物に頼りたくもなります。
(それなりの投資は必要ですが…2回目w)
ちなみに同じ条件で、重い方の9kgのバイクで、軽い方の7kgのバイクと同じ1時間29分30秒を達成するためには、+5wの205wのパワーが必要です。
真面目に?パワトレに取り組めば、伸びしろのある初中級者なら1ヶ月で5w増も見込める数字ですが、それなりの「努力」が必要となります。
(ざっくり月間走行距離700km~1,000kmくらいのイメージ(もちろん中身が大事!)。ローラーなら1時間×3回/週のきつめのメニューを1ヶ月、と言ったところです)
自助努力(パワトレ)で解決するか、
物(軽量化)で解決するか?
体の仕上がり具合と、レースまでの期間、手持ち資金(場合によっては自分のように低金利ローンもw)のバランスで、「自助努力か」「物か」どちらに頼るかを決めましょう。
※機材を変更する際は、慣れる為の時間に余裕を持って変更しましょう。速くなるために買った機材でメカトラリタイアになったら泣くに泣けません。
参考までにマイバイクの重量と仕様を紹介します。
年式の古いものが目立ちますw
子持ちのお父さん的には買い替えしたくても出来ないのです。
良いものを買えば長持ちするってことで!
(というか気に入っているフレームなので、本当は買い替える気が無いのですが)
誰もが最新年式のバイクやパーツをホイホイ買える訳では無いので、そういう意味では参考になる方も多いかと。
初期投資を大きくする(最初からハイエンドを買う)か、累積投資を大きくする(買い替えやチューンナップを繰り返す)か、悩ましいところですね。
パーツチョイスは、
費用対効果
を重視しています。
持っての軽さだけでなく、走っての軽さを重視しているので、
クランクとかスプロケとかアレ?って感じになってますw
(正直、コンポはRED eTAPに総入れ替えしたい!)
重量:6.6kg(ペダル込、サイコン等付属品なし)
フレーム:2005 GIANT TCR ADVANCED ISP
ISP未カットで900g台の軽量フレームです。
東レT800+M40製。
当時は最新、今となっては懐かしいISPです。
(GIANTは上位モデルは今でもISPですね。軽さに拘ってのことでしょう)
10年以上前のフレームですが、現行のTCR ADVANCEDと乗った感じ「ヘッド周りの剛性感」以外は大きな違いは感じません(いやもちろん違いますが、小さな差ということです)。
TCRは今年デュムランの活躍でジロデイタリア獲ってますし。
カーボンに早くから取り組んできたGIANTならではの、既に当時から完成されたフレームの血統です。
変速系:SRAM RED 20speed(レバー、FD、RD)
初代REDです。当時最軽量のコンポ。
ぶっちゃけフロント変速とか現代のコンポと比べるとアレですが、使えない訳では無いので、交換の優先順位は低いため、そのまま使っています。
リアメカのプーリーは純正でセラミックプーリーが付いてましたが、樹脂部分が経年劣化で割れてしまったので、サイクリングセラミック社製に交換しました。
歯先が厚いのでアウターローでゴロゴロ言いますが、アウトレット価格で買ったので良しとしています。回りは最高です。明らかに抵抗減を体感できます。
流行りのビッグプーリーを入れないのは、対応商品が無い(確かあっても高かった)ためです(泣)。
クランク:左FC-5800 105 ペダリングモニター付、右FC-4700ティアグラ(50T)
インナーチェーンリング:バロックギア34T+-3 90°
ペダリングモニター無くして、上位10%達成は無かったです。
効率的トレーニングをするならパワーメーターは必須。
特にソフト環境が整っているパイオニアが個人的お勧め。
パワーメーターがあれば、弱メンタルでもモチベーションが高まります。いわゆる「片パイ」ですが、左右差が見られなくてもトレーニングには十分です。
右クランクがまさかのティアグラですが、ペダリングモニター導入にあたって、以前付けていたカンパのレコードから換える際に、
「ホロ―テック2でなる安」
「リア10S互換」
の条件から採用。
11Sチェーンリングでも行けそうですが、こういう所の互換性には割と保守的なので。
バロックギアは富士ヒルのコースにはベストマッチ!
緩斜面でケイデンスが落ちないコースなので、上下死点の通過スピードアップ効果が体感できます。
詳しくは過去記事で。
【ライドログ25×インプレスペシャル】バロックギアとミシュランパワー【今日は趣向を変えて】
BB:SM-BB9000
スプロケット:CS-HG500-10 ティアグラ(12-28T)
チェーン:KMC X10SL
ブレーキ:BR-7700(オイ!)
9S時代のデュラエースのブレーキです。
今のコンポには無いピカピカ仕上げが懐かしい。
ガツンとは効きませんが、スピードコントローラーとして必要十分。
優先順位が低いので変えていません。
※一般論として言えば、安全に関わるので優先順位は高いですが、
言うても「トップモデル」だったので、という訳です。
ホイール:GIANT SLR0
ペダリングモニターに次いで気に入っている機材。
ローンを組んで買いましたさ。
派手さは全くありませんが、これだけ違いを体感できる機材は中々ない。
気のせいじゃなくて、本当に速度が上がります。
もう下りとかやばいです。
漕いで無いのに前走者に追い付いちゃって仕方がない。
ヒルクライムの集団下山で困ります…。
某イタリアンブランドの高級ホイールのうんちゃらって言うベアリングと比べても遜色なし(ていうかこないだ前走者に追い付きまくったな~)。
こんな空走性能が登りでも効いている訳です。
あと、過剛性じゃないのに、掛かりがすごく良い。
リムがしっかりしているので、パワーロスしている感じが皆無。
リムがいい、ハブが良い、スポークパターンがいい。全部いい。
初めは弟分のSLR1のコスパに惹かれて興味を持ったのですが、兄貴分の出来の良さに惚れ込んでこっちを購入しました。書き始めると大変なので、過去記事をご覧ください。
【ライドログ19×インプレ!】GIANT SLR0 超軽量カーボンクリンチャーホイール【1331g!】
【ライドログ13】パワーを使って新機材をテストしてみる!【カーボンクリンチャー♪】
タイヤ:CONTINENTAL SUPERSONIC 23C
チューブ:BRIDGESTONE EXTENZA 軽量チューブ
費用対効果抜群の機材と言えば、タイヤとチューブ。
ここを変えずに他を変えるとか個人的にはあり得ない。
ヒルクライムに軽量タイヤと軽量チューブはお約束。
チューブラーより重くなりますが、普段使いもこなすならWO。
転がり抵抗はWOの方が低いし。中でもスーパーソニックはお約束。
このホイールならチューブレスレディという選択肢もあるものの、パンク等の「万が一」の際に、シーラントの処理が面倒なのでWOです。
あ、いつかチューブレスも試しますよ。
究極の低抵抗とグリップは味わいたいですからね。
ハンドル:FIZIK R3 CAMELEON
ステム:FIZIK R1
奇をてらわず、オーソドックスに。
堅牢性とコスパ重視。万が一の落車にもアルミなら強いし。
曲がっても諦めが付くし。
ただし、バイオレーサー担当的にはポジションにはこだわってセッティング。
コラムを漢切りしないのは、歳とってゆるライドする時の保険です。
サドル:ASTUTE SKYLINE VT
職権を濫用して色々な試乗サドルを長期間テストして選んだ一品。
今時中級以上のサドルの重量はどれでも同じくらい。
軽さよりもやっぱり股間に合うかどうかが大事です。
それでもまだ100点ではないので、よいご縁があれば…とは思っています。
このように、超が付く軽量パーツは、耐久性と費用対効果から使っていません。日常のトレーニングからロングライドまでこれ1台なので、汎用性・耐久性重視です。
資金も限られてますし。
タイヤ「SUPERSONIC」は決戦用なので、レース以外ではMICHELINのパワーコンペティションで、軽量性と汎用性のバランスを取っています。
(それでも軽い分だけ、他社オールラウンド系タイヤよりもサイドカット耐性は劣ります。メリットあればデメリットあり。一長一短です)
汎用性を重視しつつも、こだわっているのが足回り(ホイールとタイヤ、チューブ)。
・軽さ
(低速登坂時の必要パワーの少なさ)
・パワーロスしない掛かりの良さ
(駆動剛性)
・空転性能
(ベアリングの回転性能、リムの変形ロスの低さ、タイヤの転がり抵抗の低さ)
これらを重視したセレクトです。
軽量化は一個一個のパーツの積み重ねではあるものの、
走って軽い、と感じられるのはやはり足回り。
「選択と集中」をするなら、ココです。
特にタイヤとチューブは費用対効果が高いので、最初に手を付けるべき。
次にホイールですね。
足回りの軽量化の効果を表した「数値」には、
様々な説がありますが、文系の自分には正直ついて行けません。
(他の部分の軽量化と比べて10倍の効果とか、せいぜい2倍の効果とか)
ただ、体感として
「効果がある!」
のは間違いありません。
足回りの軽量化と性能アップは本当に大事です。
ホイールは重さだけでなく、
「掛かりがいいか?」
「転がりがいいか?」
という通常、数値化されない、
乗らないと分からない性能も大事です。
各店で開催している試乗会を活用して、
実際に試してみましょう♪
バイク全体を見ると、年式が古いとか、段数が少ないとか、
ネガティブポイントはいっぱいありますがw
こと「重量」と「進みの良さ」に関しては必要十分。
機材を言い訳にできないスペックです。
速く登るためには、あとはフィジカルの開発だけですね~。
やっぱりつまるところ、速くなるには
「パワトレ」
ですね♪
この「ヒルクラ10%」以前の、
パワトレ事始めに関しては、
以下のブログで紹介しています。
パワトレの基本については、
こちらでご確認ください。
第1回「エビデンス」
第2回「動機」
第3回「やったこと」
第4回「パワートレーニングのメリット」
第5回「どんなパワーメーターがある?」
第6回「パワーは青天井?」
第7回「お役立ち情報」
パワトレの専門用語については↓こちらで解説しています。
大反響!
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